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「好奇心」

こんにちは、エコプラネット富士の勝俣です。

海釣りをはじめて四年。
はじめたころは普通の釣りをしていましたが、
二年前たまたま釣り上げたウツボの話から
「食べると美味しい」ということを知り、
そこから自分の釣りは変わっていきます。


黒褐色と黄色の斑模様に鋭い歯。
浅い岩礁帯に生息していて、
針がかかり海面から姿が見えると体をくねらせ暴れる姿をはじめて見ると
「美味しそう」とはならず「気持ち悪い」と思うはずです。

狙って釣ろうと思うと釣れないもので、
最初のころは姿を見ることなく終わり、半年以上経っても釣れず
他の魚を釣っていたある日。
今までで一番の大きさのカサゴを釣り上げたので血抜きのため海へ入れておくと、
いつの間にか奥へ引きずり込まれていて、慌てて引っ張りましたが
糸は切れてしまいました。
その際にウツボの姿が見えたのですぐに小魚を釣り上げ
同じ方法で試しましたが、その日はもう現れませんでした。
この時、ウツボは血の匂いに敏感ということを知りました。

ようやく見ることができたウツボですが
カサゴを取られたことのほうが悔しく、
なんとしてもこのウツボを釣り上げないと気が収まらないので
翌週同じ場所へ向かいました。

五分経っても現れないのでそのまま放っておき、
十分後に確認したらいつの間にか引いていて
「また同じ失敗をしてしまった…」
と思いながら、前回も十分以内には掛かっていたことを思い出し、
この事がウツボの居る居ないの判断基準になりました。
まだ糸は切れていないので慎重に引きますが、すぐに同じくらい戻されます。
岩に引っかかっていると思うくらい重いです。
一か八かで勢いよく引きますが糸は切れてしまいました。

これまでの経験から発想して、試しに海面から浅いところで待ちます。
今は相手の不利な状況にしないと釣れないと考え、誘い出すことにしました。
待つこと十分。
同じ仕掛けに何度も掛かることが不思議に思いますが、今はそれどころではありません。
今度は浅い位置なので簡単に海面から姿を現しますが、暴れてすぐに糸は切られました。
この対策は手持ちの釣具では対応できないので、
力業で釣り上げクーラーボックスへ入れるまでの時間を最短にするしかありません。
中々思うようにいかず、七回目でようやく釣り上げることができました。
余程腹が減っていたんだなと思いカサゴの悔しさは忘れることにしました。

糸を切られる対策として糸をワイヤーに変えましたが、
結果切られることはありませんが、暴れるウツボに絡まり
毎回ワイヤーを変えることが手間で、
もっと簡単な方法はないかといろいろ試しますが、良いアイデアが浮かびません。

それから一年が経ちました。
たまたま釣り場で会った知り合いと一緒に釣りをすることになりました。
海釣りは二回目ということで、どんなに小さくてもどんな魚種でも
喜んでいる姿を見て、自分にもあった気持ち。
いつの間にか忘れてしまっていた大切な気持ちに気付かされ、
この時に視点が変わったと思います。

家に帰り、これまでの仕掛けを見ているとまだ試していないものに気付き、
糸を少し太めのナイロン製に変更しました。
ただ太くしただけではまだ切られてしまうのでステンレスのパイプを通し保護しました。
今回は不思議と自信があり釣果も上がるようになりました。
何度も失敗しましたが、その一つ一つの経験から次はどうなるかを
試していく釣りだったので、ここまで二年かかりました。

今はウツボを数匹釣り上げていると「変わった奴がいる」と思われるのか
周りの人からよく声をかけられます。
漁師の人からは喜ばれ、はじめて見る人は気持ち悪そうな表情をしながら世間話をしてきます。
一度でも釣ったことや食べたことがある人からは釣れる場所など
貴重な情報を教えてもらい良いことが多いです。
まだこの流れは広がっていますが、今後どうなっていくかは自分次第でもあります。

              ㈱セイフコ エコプラネット富士 勝俣

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