「修理中です」

いきなりですが、問題です!
この写真は何の重機でしょうか??

現場の鈴木くんは、実写版『ハウルの動く城』と言っていました(笑)
実はこれ、コマツのD85ブルドーザーの修理をおこなっているのです。

現場から油漏れの報告があり、見てみると、ピボットシャフトの
シールから油漏れがありました。

ピボットとは?[旋回軸]や[テコの支点]などの意味があります。

デコボコの道なき道を走れるブルドーザーですから、左右の
キャタピラも、地形に合わせて上下に動く必要があります。
その動きの支点になるのが、ピボットシャフトなのです。

写真を見てわかるように、この修理をおこなうには、排土板から
足回りまで全てを外す必要がありました。
そのために、先ずは胴体を浮かせて足回りを宙ぶらりんにさせる
必要があったのですが、色々と思案を重ねた結果、後方にはコンクリの
土台を、そして前方には鋼材で架台を作ることにしました。

その後の作業も楽ではありませんが、まずは付いている物を外す作業
です。外した順番を忘れないことと、部品を無くさなければ何とかなります。

普段から周りの者に言っているのですが、修理をするには、先ずどこが
悪いのかよく知ることが大事です。そしてどのような手順でおこなうと効率
がいいか考えることです。
医者と同じで、間違った診断をして、悪くもないところを取替えたりしたら
大変ですよね?

この丸裸になったブルを見て、メーカーの営業さんも驚いていました(笑)

あとは悪い部品を注文して、取り付ける部分を磨くくらいですが、
一つの部品を取替えるために、どれだけの手間や経費がかかるか、
現場の作業員には知ってもらいたいと思います。

別に無茶な使い方をしているとは言いませんが、自分たちが使っている
重機がどのような構造をしていて、どのように壊れたのか、そしてどのよう
に修理しているのか、もっと興味を持ってくれればいいと思います。

この気持ち一つで今まで触っていた重機の印象が違ってくるはずです。
医者になれとは言いません。労わってあげる気持ちが芽生えるのです。
手を掛けるほどに愛着も持てますよね^^

                    機造センター 信太

| blog | 08:30 AM | comments (x) | trackback (x) |

 

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