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「pH計のメンテナンス方法について」




校正と測定を行う前に内部液補充口を開けます。
こうすることで液絡(えきらく)部という箇所から内部液が少し
ずつ流出し、pH電極が機能します。

pH計を用いて測定をする前に校正という作業を行います。
こちらは三種類の標準液(濃度が既知のものを使用)を使用し
pH計に記憶させサンプルを測定した際に測定値を導きだすために行います。

校正時にガラス電極が汚れていたり、標準液が古かったり、
内部液の濃度が変化すると電極洗浄マーク(感度が90~93%)のエラーがつきます。
対処方法の順番としましては
① 標準液を交換する
② 内部液を交換する
③ ガラス電極を洗浄する(洗浄後は内部液も交換します)

通常は①か②の方法で解決しますが長期間使用していますと液絡
部につまりが生じることがあるので③の方法を行います。(弊社で
は1か月に一回行っています。)
こちらは1moLの塩酸に30分浸漬し無機系の汚れを落とします。
次に微生物によるつまりを解消するため約1%の次亜塩素酸溶液
(キッチンハイターを薄めたものでもOKです)で約半日浸漬します。

毎日測定している機器になりますのでメンテナンスを怠ると正し
い測定値を得ることが出来ません。
また、メンテナンスを行うことによって機器の寿命も延び、廃棄
する頻度も減少します。

今回はもっとも一般的な化学分析のひとつ【pH測定】についてと
りあげさせて頂きました。

                    テクニカルセンター 鎌田 豊

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