「昔を懐かしむ」



日に日に秋も深まってきましたね。皆様は如何お過ごしでしょうか。

先月のシルバーウィークで部屋の大掃除、初めての障子の張り替えを無事終わらせ、
最終日に久しぶりに潮風に浸りたいと思い近くの砂浜へ車を走らせました。
なんとなく砂浜に腰を下ろして想いにふけっていると、まだ自分が13歳から15歳に
よく読んだ高村光太郎さんの「道程」を思い出して読み返してみました。
「道程」は最後の一小節だけですが、今回は全文102行からの長詩を見つけて
想いを馳せながら読み返してみました。

何故13歳から15歳の私が2年間心惹かれたかといえば、将来の目的が見出せず
不安と焦りが心の何処かにあったからではないでしょうか、また詩にもあります。
僕を一人立させた廣大な父よ
僕から目をはなさないで守る事をせよ
常に父の気魄を僕に充せよ
この言葉に尽きるのではないかと思います。

自分は何の為に生まれて来たのか、何をする為にこの世に生を受けたのか。
また、もっと幼い時に戦争という時代に翻弄され自分の時間を奪われた父からは
「時間は止まってはくれない だから早くやりたい事を見つけて生きてみろ」と
悩みながらも愛情をそそがれていました。

そんな自分を見守ってください、そんな気持ちが心の何処かにあったのかもしれません。
だからこの「道程」という詩に惹かれたのでしょう、読み終わって心が洗われた気がします。
ふと自分を取り戻し、周りを見渡すとすっかり秋の気配。
今まではまだ自分の心の何処かで夏は終わってなく、夏の終わりを自分で決めかねて
おりましたが、ようやく吹っ切れたようにも思えます。

朝晩は冷え込む毎日ですが、お身体を大切にしてお過ごしください。
皆様におかれましては深まりゆく秋を満悦できますよう、心からお祈り申し上げます。



                        物流センター 高橋(浩)

| blog | 07:11 AM | comments (x) | trackback (x) |

 

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